2011年1月22日

パクチー麺誕生秘話

"商圏2万キロ"を標榜する『パクチーハウス東京』には、海外や国内でも地方から、結構な数の人が来てくださる。そういう方々と話をしたときに、よく聞かれるのが「何かグッズのようなものはありませんか?」という質問だ。
新幹線や飛行機でご来パクいただき、「次はいつ来られるかわからない」「残念だけど、最初で最後の来店になるかもしれない」とおっしゃる方も多い。パクチーハウスを開いてから1年ほどが経ったときに、こういう方のご要望に応えたいと思った。

パクチーハウス1
パクチーと同様"捨てるところのない"パクチー 麺。ゆで汁はそのままパクチースープに!

Tシャツやキーホルダー、バッジなど、さまざまなものを検討した。しかし、いまいちピンと来ない。そんな ある日、食品会社に勤めるお客さんと話をしていて、新しい麺の企画を相談された。そんなとき、僕のネタは、やはりパクチーしかない。「パクチー麺を作れ ば? 」と僕は即答した。「目新しさで注目されるし、パクチーハウスという販売場所もすでにあるし、何よりウケると思いますよ。一緒に楽しいことしましょ う」と。
実をいうと、パクチーを練りこんだ麺を作ったとして、パクチーの味は乾燥させるとかなり消えてしまうため、珍しさはあってもそれだけにな るのではないかと思っていた。ただ、パクチーだけで着色した緑色の麺があれば、遠くから来てくださったお客さんが思い出として、またはお土産として持って 帰るのにいいアイテムになるという確信はあった。

2カ月後、試作品が届いた。それを食べたときの衝撃!
麺として、めちゃくちゃおいしかった。パクチーそのものの味がするわけではないが、パクチーの奥深くにある苦みが麺の味わいとして残っている。その苦みが、ほかの食材のうまさを引き出す効果を発揮する。これは純粋に普及すべきだなと、強く感じた。

不思議な縁から勢いでできた商品である。あのタイミングで話をしなければ、この世に存在しなかったかもしれない。パクチーでアンテナを張って、張り つめていた結果生まれたのだろう。パクチー麺もパクチーハウスも、縁から生まれた偶然の産物である。そして、僕はますますディープなパクチーワールドには まり込んでいくことになる。


本コラムは、2011年1月22日発行のまぐまぐオフィシャルメールマガジン『カフェまぐ!』に掲載されたものです。パクチーハウスのチーフカタリスト・佐谷恭が、月3回同マガジンで連載しています。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://paxi.mn/movt/welcome_trab.cgi/50

コメントする